「日本バッハコンクール〈地区大会〉」にチャレンジしました!

発表会の1週間後に開催された「日本バッハコンクール〈地区大会〉」に1名が初参加されました。遠方に在住しておられる生徒さんなので、レッスンの半数はオンラインで受講されています。

発表会でも課題曲を弾きましたが、その後、毎日動画のやり取りでアドバイスを送り、更にたくさん練習して本番に臨みました。
ピアノを始める前にリトミックを3年間、経験しておられる生徒さんです。
譜読み(音符を読むこと)がとても速くて、今やっている教則本の曲も、片手なら初見でほとんど弾いてしまえる力を持っています。
そこで、楽譜に書いてある内容をもっと深く読み取り、“音楽的な演奏”にしていく楽しさを知ってほしいなと思い、コンクール参加をお勧めしました。

一曲をこんなに練習したのは初めて!というくらい、何度も何度も弾いて、一つ一つの音を丁寧に、そして音に表情を込めていく事を勉強しました。
テンポを速めてミスなく弾くところからの出発でしたが、3日目くらいからコンクールレベルの演奏になり始めました。
メトロノームに合わせて、正確なビート感、拍子感で弾く。楽譜に書いてあるスタッカートやスラー、強弱記号がどんな表情になればよいか、もっと軽く・重く、もっと強く・弱く・・・その加減のスケールがどんどん細かくなっていくのが、コンクールの練習です。
速く、ミスなく弾けるようになってからも、一音一音の表現を磨く練習を繰り返し、美しく演奏できるようになり、嬉しそうでした。

そうやって細かな違いが分かるように練習していく事で、「音を聴き分ける耳」が鍛えられて、他の出場者の演奏を聞いたときに、「ああ、上手だな!こんな風に自分も弾きたいな!」と思えるようになり、練習のモチベーションアップに繋がります。コンクールに参加して「刺激を受ける」ことで、自分の殻を破って、これまでよりもしっかりと練習を頑張れるようになるのだと思います。

コンクール後、作文を書いてくれました。(とても上手な字で丁寧に書いてくれました!)

上手にひけるかどうかどきどきする気持ちでひきました。強弱などに気をつけてひけました。はじめてだけど、いい点がとれたかどうかうきうきしながらおわりました。
他のお友達も、わたしぐらい上手で、ゆび番ごうも、ちゃんとまもれていて、すごかったです。講評が届いて、わたしにとっては、いい点数だと思いました。

コンクール参加は、とても良いステップアップへの「きっかけ」になりました。練習の質を変えていくことがどういうことなのか実感できて、レッスンの内容もぐっとレベルアップしています。

今回は練習期間が短かったので、テクニック(運指技術)の基礎練習までじっくり取り組むところまでは出来ませんでした。“粒のそろったきれいな響きの良い音”が出せるテクニックが身に付くと、「鬼に金棒」だと思います。
これからも頑張って、すてきな音楽を奏でられるようになってくださいね!