お家の方々との個人面談

3月に年度末の発表会・たからんまつり参加を無事に終え、4月新年度のレッスンスタートにあたり、お家の方との個人面談の機会を設けました。

年齢も上がり一人でレッスンに来る子も増えたことから、レッスン時の様子や現状・レスナーとして感じていることをお伝えし、また、お家での練習の様子・発表会その他の教室行事について、お家の方が感じておられることのヒアリングを行いました。お一人1時間の設定でしたが、あっという間に時間が過ぎ、全てを話しきるには足りない感じでした。

事前アンケートを準備し、お家での練習の様子について 時間・頻度への質問から、使用テキスト・進度・レッスン内容についての要望、声のかけ方などで悩んでおられること、ピアノを習わせていて良かったと感じること、ピアノや音楽全般への疑問や期待など・・・記入していただいた内容に添ってお話し進めてみました。

 

ほぼ全員が毎日十分な練習をキープ出来ているようでしたが、生活の中での時間配分や より短時間で要領の良い練習をと気にかけている方は多く、様々にアドバイスし 話し合いました。出来るだけお家での練習も本人に任せていただく事を目標としているので、ソナチネ程度を弾く子にでも、練習の仕方への具体的指示はもっと細かにする必要があることに気付かされました。

使用テキストについての目的や説明も、出来るだけ細やかにお伝えすると、興味を持って聞いてくださいました。初級・中級・上級の括りでなく、何故そのテキストが適当か、他に相当するテキストの有無などについても説明しましたが、(PTNAステップ要綱によるテキストの相互関連表は、非常に良いバロメーターになりました) こういう知識を持っていただく事も、お家での適切な声掛けに繋がるのかもしれません。

レッスンの様子をいろいろと具体的にお話しすることは、やはりとても喜んで聞いてくださいました。「こんな風に頑張っておられますよ」という観点からお伝えすると、「親は悪いところばかりが目に付いてしまうから、そんな面もあるのかと安心しました。」と笑顔になってくださいます。私も 色々お家での様子を聞かせていただき生徒さんへの理解が深まったので、一人一人の日々のドラマを確認し合える距離を保てるよう、これからもこういう機会を持ちたいと思います。

また、前向きに頑張っている子ばかりではなく もっと丁寧な配慮で進めていかないといけない、と気付かされたケースもあります。ペースが合っていないというか、気持ちをくみ取ってあげられていないというか・・・今のままの接し方、レッスンアプローチ、課題の量では適当ではない、(或いはじきに適当でなくなる)、もっと手探りで一人一人に合ったやり方を模索しないといけないなあと指導法を考えさせられる良い機会にもなりました。

 

全般的には、達成感が味わえて嬉しそう、集中力が付いた、自信がついた、音楽が身近になった、興味が広がった、子どもと一緒に楽しめている・・・等々のポジティブな感想に安心もしましたが、「ピアノと並行するリトミックレッスン」の意義が、お家の方々にも実感として伝わってきたことを様々に聞けた事が大きな収穫でした。

グループレッスンによる楽しさや刺激もさることながら、「音楽的サブジェクトにそったリトミックレッスン」の体験が音楽を身近に出来ていることへのファクターになっているという共通認識が、じわっと言葉になり伝わってきたという印象です。音楽への積極性・・・楽曲に対する積極的理解・分析力を養っていること、聴く耳を育てる生きたソルフェージュとしての役割、パフォーマンス力のアップ、そういう総合的な成長の様子を感じてくださっている様です。 最初は「ピアノを習いに来てるのに、リトミックなんか・・・」という雰囲気が感じられた方も、数年経って「先生はこういうことをされたかったんだと分かりました。子ども達も積極的にやっています。」とお話しくださり、少し肩の力が下りた心地もしています。まだまだ十分なことは出来ていないと思うので、これからしっかり積み重ねていかなくてはと思っています。

「もっとイメージを持って弾いて欲しい」「曲に気持ちを込めて弾いて欲しい」「音を大事に曲としての表現が出来るようになって欲しい」とアンケートに書いてくださっていましたが、お家の方々も、わが子のピアノを楽しんでおられるようで、私の仕事はそれを一人一人にいかに実現していくかという事だと再確認させられました。

また、みんな合奏が大好きで、「もっとやりたい!」とのこと。少しハードルが高くても、「楽しいから集中できる」そうで、お母様方にとっても「みんなを自分の子のことのように感じられる」という一体感が持てるそうです。只、これは一人一人の進度や個性を具体的に思い浮かべながらの編曲から、仕上げ速度や意識の違いを纏めていくという結構労力のいる事で、私自身ももっと経験と勉強が必要です。

その他、これから取り組んでいかなければならない事は目白押しですが、一人一人にきめ細やかに応じたレッスンを目指していきたいと思います。

あるお母様の「音楽をさせることで、幸せになって欲しいんです!」との言葉、大切にさせて頂きます!