〈Salon Concert 2017〉開催しました!

台風18号の襲来にやきもきさせられながらも、9月17日に発表会無事終了致しました。
雲は空を覆っていましたが、雨も風もどこへやら・・・?「みんなが今日まで頑張って来た事を存分に発揮できるように!」との願いが通じたかのようなお天気でした。
お家の方々も動じることなくバックアップしてくださり、欠席者も無く、皆それぞれに演奏に集中し、また力を発揮できた素敵な発表会でした。
「先生のところの発表会は、本当に生徒さんがお行儀よく、よく聴いておられますね。」と褒めていただくのですが、音楽の大好きな一人一人の個性が相乗効果となり、音楽に溢れるひと時でした。

今回の構成は、以下の通り。
―Salon Concert 2017― ~ピアノ連弾と朗読によるミニ・コンサート&ピアノ発表会~
第1部 ピアノ連弾と朗読によるミニ・コンサート
子どものための音楽物語「ピーターと狼」作品67 プロコフィエフ作曲
第2部 ピアノ発表会

第1部のピアノ連弾とナレーションによるプロコフィエフ作曲『ピーターと狼』は、30分程の長さの曲ですが、子ども達とそのご家族にとって『音楽を鑑賞する』という事への、良い経験になることを願い、それぞれ専門に勉強されている方々のお手伝いをお願いして、披露させていただきました。
映像も舞台に映し出し、とでも楽しい舞台になり、子ども達も惹き込まれ、目を輝かせながら聴き入っていました。

本番数日前、ナレーション役の方との合わせ練習に、「読み方」指導の大先生が同席して、稽古をつけてくださったのですが、一言一句のイントネーションや発音のみならず、細かく一音の発声・トーン迄掘り下げ、丁寧に「声」の扱い方をご指導されていました。
呼吸や喉の使い方で表現が変わり、インパクトが強まる様子に、非常に興味深く、ピアノ演奏の表現にも共通するなあと勉強になりました。
そんなしっかりと裏付けのある表現豊かなナレーションには、ピアノ演奏しながらこちらもワクワク感が倍増!大変良い刺激を受けながら、音楽に集中することが出来ました。

第2部の生徒さんたちの演奏も、聴き応えがあったと思います。
クラシックのピアノソロ曲の他、「剣の舞」や「愛のあいさつ」等のクラシック名曲連弾集、「情熱大陸」「ハリーポッター」「パオレーツオブカリビアン」等の個性的なポピュラー曲集もプログラムに入れました。

今回、舞台袖で聴きながら、自分の演奏に満足そうに戻って来るみんなの表情に「音楽的にも各々自立して来たな」という手応えを感じました。言われた様に弾くのではなく、レッスンでもらったヒントを元に、各人らしく曲を纏めて、指導した事以上の音楽を聴かせてもらった感じがしています。みんな本当に本番強いんですよね!
それでも終わってから、「先生、私本当に上手に弾けてた?」と聞きに来た子がいました。ちょっと弾き直した箇所が気になった様でした。でもうっとりする様な甘美な歌心を表現出来る様になって、優しいKちゃんの個性が充分に感じられた事を伝えると安心してニッコリ笑顔。私も、ホッコリとした気持ちにさせられました。

講師演奏では、「ゆっくり練習の大切さ」をみんなにしっかりと理解してもらいたいという想いから、ショパンエチュード作品10-3,4,5番を選曲しました。
お母さん達にも人気の「のだめカンタービレ」にも使われていた10-4含め、どれも超ポピュラーな曲。聴き易くもあり「どんな風に弾くのだろう?」と自然に興味を持ってもらえたと思います。
細かい音が怒涛の様に並ぶ練習曲ながら、ショパンの繊細さが発揮され、一音ずつに意味や表現があり、多重構造を解きほぐす様に弾いていかないと意図された表現には届かない難曲です。
「ゆっくり」弾かなくてはいけないと言うよりも、きちんとその音の意味・音の響きが完璧に問題無く出ているか、次の音への繋がりをちゃんと理解したうえで暗譜出来ているか等など、多くの事を確認しながら練習していくには、「ゆっくり」でしか弾けない、このテンポでならちゃんと音の深さを味わって弾けるという訳です。

どんな曲でも、音の意味をよく分かって大事に演奏していく事で、音楽が理解でき、身近になり、ピアノを習うことが意味を持つようになると思います。
声による表現「朗読」も同じ・・・きっと、何でもそうなんでしょうね♪
身近なものを通じても、みなさんもまたいろんな気付きを持ってくださる事と思います。
次回に向けて、頑張っていきましょう!