〈発表会2019〉開催しました
去る11月10日(日曜日)、今年度の発表会を無事に開催・終了することが出来ました。
今回、個人ピアノ発表他、幼稚園生から小・中学生までの異年齢の生徒さんたちによる表現の舞台、継続者表彰コーナー、お友達紹介、プログラム曲及び作曲者にまつわるお話コーナーを設けました。
これまで発表会の舞台で、その年のコンクールなどで賞状を頂いたお友達の紹介をしていたのですが、今回は、一緒に頑張っているお友達全員がお互いの事を良く知り合う機会になるように…との「お友達紹介コーナー」でした。 一人一人マイクを持ち、落ち着いて自分らしくお話し出来ました。トーク内容については、初めての経験だったので、それぞれ「もっとこういう話ができたら良かったな」と思ったこともあるかもしれません。ぜひ、また次回にはより楽しく盛り上げていけたら良いなと思っています。
プログラム曲及び作曲者にまつわるお話コーナーは、生徒さんたちのレスポンスも良く、プログラム曲を身近に感じる時間になりました。高学年のお友達の「作曲者調べ」「曲調べ」プリント(レポート)の内容も、回を重ねるごと充実し良くなってきています。それが、皆さんの演奏力の向上にも直結しているので、こういう学びの時間も 形を変えながらまた色々試みていきたいと思います。
第1部 舞台発表 ~いばら姫~
♪音楽と絵・動きによる舞台。グリム童話「いばら姫」に沿ったピアノ曲に楽器を付けて演奏し、曲に合わせた動きを物語の背景イメージ画とともに発表しました♪
第2部 ピアノ演奏発表
♪今回は、生徒さん達に曲の好きなところ、難しかったところ、気をつけて弾きたいところ、皆さんに紹介したいことなど、様々な要素を織り交ぜたコメントを考えてもらいました♪
【ヨーロッパや日本の民謡と踊りの曲コーナー】
1. あれ、枠が外れてしまった ウクライナ民謡
さぁ、ワルツを踊ろう ギロック作曲
2. 枯れ葉の舞 ラーニングトゥプレイより
3. チェロとヴァイオリンのワルツ 作曲者不詳
4. 3つのチェコ民謡より「Ⅰ」「Ⅱ」 チェコ民謡
5. ポーランドの踊り 外国の曲
6. メヌエット モーツァルト作曲
7. メヌエット バッハ作曲
8. メヌエット ラモー作曲
9. 夏祭り 久米詔子作曲
10. どんぐりが踊ってる 平吉毅州作曲
小さい人達の演奏コーナーでした。バロック・古典派、また現代の作曲家の曲から、踊りに関連する曲と、民謡を中心に選曲しました。どれも生き生きとした楽しい曲でした。そして、みんなとても上手に弾けました。
【お国めぐりコーナー】
11. 「抒情小曲集 第1集」より ハリング(ノルウェー舞曲) グリーグ作曲
12. 「抒情小曲集 第1集」より パック(小妖精) グリーグ作曲
13. 「抒情小曲集 第3集」より 蝶々 グリーグ作曲
14. イギリスの森 J.ジョージ作曲
15. 試練 安倍美穂作曲
16. キミとボクの日記帳 佐藤良彦作曲
17. ミンストレル 鈴木美紀作曲
18. 波のアラベスク 三善 晃作曲
19. 「12の街角のワルツ」より
No.5 ミニョーネ作曲
20. 「12の街角のワルツ」より
No.8 ミニョーネ作曲
21. 「子供の領分」より 5.小さな羊飼い
6.ゴリウォークのケークウォーク ドビュッシー作曲
22. 「前奏曲集第1巻」より
Ⅷ.亜麻色の髪の乙女 ドビュッシー作曲
23. 「15の即興曲」より
No.15 エディット・ピアフを讃えて
プーランク作曲
今から200年くらい前、フランス革命を代表とする市民革命、また産業革命が起き、それまでの封建社会から市民社会へと社会の様子が大きく変わり、音楽が表現するものも大きく変化し始めました。民族音楽の台頭、「標題音楽」の始まりなどです。
ここでは、サンタクロースも住んでいるという寒い北欧の国・ノルウェーの作曲家グリーグ、赤道直下の熱いアマゾン川ジャングルの国・ブラジルの作曲家ミニョーネ、近代ヨーロッパ文化の中心国・フランスの作曲家ドビュッシーとプーランク、それから私たちの国・日本の作曲家たちの曲を並べ、音楽から味わえる違いを楽しむコーナーとしてみました。
グリーグの曲の題名は、音楽の内容がダイレクトに伝わってきます。日本人の作曲家たちの曲は、変拍子や複雑なリズムで曲想が表現されています。またミニョーネの2曲のワルツは日本のフォークソングのような親近感を感じるメロディで、明治時代以降ブラジルと日本は深い結びつきがあったことが伺えるようです。ドビュッシーとプーランクの曲も、お国の雰囲気が良く醸し出されている曲です。
曲の内容がしっかりと伝わる演奏が出来ていました。
【プログラム曲及び作曲者にまつわるお話コーナー】
今回のプログラム曲の作曲家の中でも、バロック時代の1685年生まれのバッハ・ヘンデル・スカルラッティ、それから2年違いのラモー、またロマン派の 1809.1810年生まれのメンデルスゾーン・シューマン・ショパンを取り上げ、作曲家どおし様々なつながりがあった事を当時の社会の様子や音楽の特徴などを交え紹介しました。曲が作られた時代、人々がどんな暮らしをしていたか、楽器や演奏の様子はどうであったか、曲にどんな表現を込めようとしていたか等々を知ることで、演奏すること自体がとても楽しくなるし、音楽を学ぶことも客観的に捉えていけるようになりますね。これからの主体的、積極的な学びに繋げてもらえると良いなと思います。
【よく知られたピアノ曲コーナー】
24. 人形の夢と目覚め エステン作曲
25. サラバンドと変奏 ヘンデル作曲
26. 小さなトッカータ マイカパル作曲
27. ソナタ ホ短調,K.198,L.22 スカルラッティ作曲
28. かっこう ダカン作曲
29. 「無言歌集 第8巻」より
タランテラ Op.102-3 メンデルスゾーン作曲
30. ワルツ 第9番 変イ長調 Op.69-1「告別」 ショパン作曲
31. 「ウィーンの謝肉祭の道化芝居 「幻想的情景」 Op.26」より
第4曲 間奏曲 シューマン作曲
32. ソナタ第8番「悲愴」より
第3楽章 ベートーヴェン作曲
33. きらきら星変奏曲 モーツァルト作曲
満足のいく演奏が出来た人も、残念ながらそうでなかった人も、良い緊張感の中で伸び伸びと演奏できていたと思います。中でもやはりコンペに継続して参加しているお友達の演奏は、ミスもほとんどなく、舞台経験の自信から演奏表現に幅や深みが増してきています。今年初めてコンペに挑戦したお友達も、その殆どが練習に積極的に取り組むようになって、本番の集中力や演奏への意気込みが増し、魅力ある演奏に変化したと思います。ステップ参加のお友達もしかり…。他のお友達の演奏にしっかりと耳を傾けられるようになってきた姿が増えてきたことも、嬉しく感じました。
◇表彰式 ピアノ5年継続のお友達
◇講師演奏
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発表会後、お母様方から、「子ども達の仲の良さ、繋がりを感じた発表会でした」との感想を頂きました。
第1部の舞台発表の練習時、小さい子が大きい子たちの動きを固唾を呑んで見入っている様子が見受けられました。練習に参加されていたお母様から「小さい子たちが憧れのまなざしで見てるよ!表情にもっと自信を出して!」とエールを送ってくださった時の大きい子たちの嬉しそうな表情も印象的でした。小さい子たちは動きを覚えてお家で真似をしていたそうです。異年齢の子ども達の学びの様子からは、レッスン内容以上の効果があるのを実感させられます。これからも大事にしていきたいと思います。
成長していく皆さんの「音楽の輪」が、これからますます広がっていくように、これからも試行錯誤しながら進めていけたら良いなと思っています。最後になりましたが、ご家族の方々、また会場にいらしてくださった皆様に感謝申し上げます