「リトミックから学ぶ!お片付けも大切なレッスン」
先日、幼児クラスのリトミックレッスンで、とても印象的な出来事がありました。
これまで20年間、さまざまな場所で親子リトミックを行ってきましたが、今回の出来事は私にとっても驚きの体験でした。
リトミックレッスンでは、子どもたちが楽しく音楽と一緒に動けるように、さまざまな教具を使います。フープやボール、スカーフ、楽器、リズムスティック、そして視覚的なイメージを持てるように絵本や紙芝居も活用します。ピアノがない会場では、重たいキーボードを持参することもあります。
自分の教室でのレッスンのほか、親子サークルや保育園など、数十人規模のクラスにも出向いてレッスンを行っています。音楽が始まると、子どもたちの表情が一気に輝き、お母さんたちも楽しそうな様子。笑顔が絶えないようにプログラムを進め、時間が来たらレッスン終了です。
「楽しかったです!ありがとうございました!」とお声をいただき、ホッとしながら帰り支度をします。でも、使った教具を片付けてくださるのは、たいていお世話役の方々や園長先生。お母さんたちはそのまま「ありがとうございました」と帰られることがほとんどでした。
ところが先日、教室の幼児クラスでレッスンを終えた際、あるお父さんが「使ったものをお片付けしよう!」と声をかけてくださったのです。そして「乱暴に置かず、丁寧にね!」と、子どもたちに優しく指導してくれました。
その瞬間、私自身もハッとしました。「レッスン後の片付けは講師がするもの」という流れが当たり前になっていたのです。思わず「ありがとうございます!」と口にしましたが、よく考えれば、子どもたちが最後まで責任を持って片付けることこそ、大切な学びですよね。
この出来事をきっかけに、小学生や中高生のレッスンでも「レッスン会場を自分たちできちんと片付ける」という意識を持たせる取り組みを始めました。
持ち物の準備から帰るまで、すべてを丁寧に行うことで、みんなが清々しい気持ちで音楽に向き合えるようになったと感じます。
これからも、音楽の楽しさだけでなく、学びの姿勢も大切にしていきたいですね♪