リトミックレッスン、文化創造館で再開しました!

昨年の12月よりオンラインレッスンが続いていたリトミックレッスンも、今月から文化創造館バレエ教室で再開できる様になりました。
ダルクローズリトミックは、動きを伴いながら音楽を感じ、学んでいきます。思い切り身体を動かしながら、自分の体のいろんなセンサーを働かせて、教えられるのではなく自分で学び取っていくことが大切です。

オンラインが続く間、「カメラの前で動きながら出来ることは?」と考えながら、指導案を考えていましたが、実際にレッスンをしながら、やはりいろんな制約があり、もどかしく感じました。「もっと大きく動きたいな」「お友達とタイムラグ無しに同時に合わせたいな」と思うことがたくさんありました。

そこで、各クラスともオンラインレッスン中にやった課題を復習しながら、「大きく動く」ことを楽しみました。始まってみると、想像していた以上に、みんなが音楽に合わせてとてもよく動ける様になっていて、正直驚きました。「リモートでもみんなちゃんと吸収していてくれたんだ!」と嬉しく感じたと同時に、「一緒に動けることがこんなに貴重なんだ!」と、印象深いレッスンになりました。

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Aクラス

「音符の長さ」について復習しました。

オンラインレッスンでは棒と音符の教材で主に視覚的なサインを使い、音を聴くことと結び付けながら学びました。その発展として今回はボールを使い、音符の長さを聴き分けながらボールの扱い方を変化させていくという少し複雑な活動をしました。

1年前には、少し戸惑いながらこわごわ動いていた感じがしましたが、みんな全く別人のように元気いっぱいに自分らしさを表現していました。
もちろん、聴き分けOK!音符との合致も問題なく、ボールと楽しく戯れました!ビートを規則正しく感じ取ることが良く出来ていました。
音階を歌う事にもずいぶん慣れ、簡単なメロディ聴取もOK!

次に音符を組み合わせた「リズムパターン」の課題の続きをしました。
各リズムに自由な動きを自分で付ける…どうかな?アイデア出てくるかな?…との心配をよそに、リトミックっ子らしい全身を使った自由なオリジナリティのある動きができました!
とても賑やかなレッスンでした。これからが楽しみです!


Bクラス

最初、久しぶりのお友達との顔合わせにちょっと緊張しているような感じを受けました。そういうお年頃なのかな?と思いながら、「アナクルーシスから始まるフレーズ」のレッスンの復習をしました。

広いお部屋なので、このクラスも実際にボールを使い、アナクルーシスの動きからフレーズの長さまでを表現するところから始めました。ボールってちょっと気を抜くと思わぬところへ行ってしまうから、動きに集中するにはもってこいです。オンラインレッスンでは、エアボールで動きながらレッスンを進めましたが、実際のボールでも上手く音に合わせて動けました。
まずは、ビートのない表現から次第にビート、拍子を含めたフレーズを動いていきます。3拍子の指揮をしながら小節数を聞き取る、小節数の違いを動き分ける(感じ取ることが大事)ところも、良くできました。
復習レッスンだったし、ここまでの内容はとても良く理解・判別できていたので、オンラインの時にはちょっと上手くいかなかったリズム即興にもう一度トライしてみました。動きがしっかり出来ると、自分が何拍目を歌っているのか迷子にならないという事もあってか、それとも回数を重ねてきたからなのか、今回はずいぶん上手くリズムを作って歌えていました。
2年生の多いこのクラスは、理解力も四肢のコントロールも十分で、ほぼ大人と同じ内容でもレッスンが進行できますね。リズムステップもきれいでした。

オンラインレッスンで出来なかった「もっと大きく動く」「同時に合わす・役割分担する」ことをしながら、これまで進めてきた課題を深めていきたいと思います。


Cクラス

このクラスは、ダルクローズソルフェージュを主に進めています。
一般的なソルフェージュとの違いは、表面的に読む・歌う・聴取する・書きとるだけではなく、動いて感じとる、即時的な変化でより集中することです。
今は半音の性質を知り、音階内の各3音列の響きの違い・性質の違いを学び、ダルクローズスケールまで進んでいます。

多分みんな自分の弾いている曲の和音進行や転調をよくわかって弾けていると思います。(もちろんリトミックの課題も一通り終わっているので、拍子感やリズム感も多分良いと思います^^;)
今日は、久しぶりに動けることもあって、手始めに単純拍子と複合拍子をミックスして拍子の聴取から始めました。しっかりと動けていました。
板書で整理してから、ソルフェージュに入り、オンラインレッスンで出来なかった分担唱をやりました。つい、惰性で違うところを歌ってしまわないように集中!!・・・これがとても楽しいのです。決まった音符だけを歌う、調号の付いた音だけを歌う、決まった音程の箇所だけを歌う等、楽典知識を音楽の中で味わうことも大事にしています。
また、キーボードハーモニーとして、コードネームによる伴奏付けもやっています。変化音や限定進行音に気付き、味わい、重要性を知り演奏表現に活かしていくようにしています。
おなじ和音を弾いても、感動的に聞こえる音とそうでない音との違いはどういうところにあるのだろうか?…そんなことを話し合いながら進めています。

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ダルクローズリトミックは、西洋音楽の「リズムと音楽表現の理論」を研究したマティス・リュシー(1828-1910)の理論を基に創始されました。リスト、ルビンシュタイン、ハンス・フォン・ビューローといった大家がその理論を用い、ヨーロッパ全土に音楽表現教育改革を引き起こした、演奏のための実用的リズム理論と言われています。
カリキュラムもきちんと整えられています。
クラスのメンバーに応じて、楽しく且つしっかりとその内容を学んでいただけるよう、レッスンしています。ピアノ演奏に活かす事だけにとどまらず、幅広く音楽に親しみ、より深く味わえるようになっていけるようになります。
そして、リトミックを実践することにより、適応性、共感性、思いやりの心を大切にしたいと思います。