美しい音でピアノを弾こうね!
寒くなりました!
もうすぐ冬至、一年で最も日の短い時期、夕方の5時にはもう真っ暗。
クリスマスシーズンを迎え、様々なイルミネーションが目も心も楽しませてくれます。
昨日、久しぶりに百貨店の家具&食器売り場で、ハンドメイドの様々な良い物を見て周りました。
家具や調度品、生活を彩る様々な品々。
腕の良い感性豊かな職人さんたちが、精魂込めて作ったものは人の心を動かします。
品の良さだったり、暖かさだったり、洗練された心遣いを感じると、心が癒されます。
ふと目に入ったクリスタルのツリー、思わず足を止めて見入っていたら売り場の担当者の方がこれまた丁寧に品物の説明をしてくださいました。
クリスタルに混ぜる鉛や木の灰の話、加工の手順、ヨーロッパと日本の仕様の違い等々、話を聞きながらその方の仕事へのプライドや責任感を感じると、またそれが心地良く、心を込めることの大切さを感じました。
さて、アコースティック楽器であるピアノは、無限の音の響きの世界です。
弾き手の音へのセンスや愛情によって、ピアノの音は如何様にも素敵になります。
その響きの美しさを聴き分ける耳を持つこと、そして極上の響きで弾くテクニックを身に付けること、それがピアノ弾きの極上の楽しみでもあります。
「音を一つ一つ大切に、美しい音で弾いていく」という練習を始めている小学3年生のYちゃん。
楽典の勉強も順調に進み、形式や転調についても理解が速く、またリズムやメロディー、音程などを聴き取るいわゆるソルフェージュの力も付けています。
作曲への初歩の勉強も始まり、楽譜に書いていない音を考えながら弾いていく練習も始めています。
楽譜を読み取り、ピアノ上で音にしていく事も速い(指が良く動く)ので、様々な曲を弾いてきました。
そこで、曲の完成度を上げていくために、きれいなフォームできれいな音を出すことに勉強の内容をシフトしています。
今は、手のフォームや指先のちょっとした動かし方の違いで変わる音の響きを聴き分ける耳も訓練しながら、音を磨いていく事を丁寧にレッスンしています。
先回のレッスンの時に自分で気付けたことは、まず1の指の使い方の多様性です。
1の指は、他の4本の指とは違った着き方をしています。だから5本が横に並んでいるように均等な音で弾いていく事だけでも大変ですが、ピアノを弾く時には「指くぐり」という技をマスターしなければならないのですよね~。
2の指の下をくぐる、3の指をくぐる、4の指をくぐるのもそれぞれ違う筋肉を使わなければいけないし、また手を広げたアルペジオ奏法になると手首も連動して動かしていく必要があります。
それから、今回のレッスンでもう一つ気付いたことは、オクターヴの弾き方について。
今度挑戦しようとしている「エリーゼのために」の左手は、オクターヴないしそれ以上音が跳躍しているので難しいですね。
でもちょうど「バーナム」で、手をピンと広げないで初めの音を手首の力を抜いて弾き、次のオクターヴ上の音にサッと移動していくことを練習していたので、「ああそうか~!この弾き方だったら楽に弾ける!」と、楽しく練習する方法を見つけることが出来ました。
「はい!わかりました!! ああ~、勉強になるわ~!」とレッスン後のYちゃんの一言。
その前向きな姿勢は本当に素敵です♡
リトミックで音楽の基礎が身についている年中さんのT君も、音色や強弱を弾き分ける練習をすることにしました。
まずは、「力を抜く」奏法です。
力を抜く=腕の重さを上手く使うことなのです。
お母様にも実際にピアノの前に座っていただいて、そのエッセンスをお伝えしました。
指を動かすために筋肉を硬直させてしまうのではなく、緩めたまま重心移動をさせていく、「なるほど~」と良く判ってくださった様です。
横で見ていたT君に、「じゃあ、やってみて!」と言うと、喜んで直ぐにやってみてくれたのですが・・・^^
肩・腕・手首を、思い切りグニャグニャ動かして・・・^^
お母様と一緒に大笑いでしたね!
まだまだ指も細く、鍵盤に指を置いていくだけで意識が一杯なので、少しずつゆっくりと正しい奏法で美しい音で弾くことと曲を進めることをバランスよくやっていきたいと思っています。