身近な音をさがしてみよう!

日本語を話す私たちは、生活の中の多くの音を言語脳(左脳)で聴いているって、知っていますか?
西洋人は虫の音を機械音や雑音と同様に音楽脳で処理するのに対し、日本人は虫の音を「虫の声」として言語脳で受けとめているのだそうです。
他にも違いが出るのは、母音、泣き・笑い・嘆き、虫や動物の鳴き声、波、風、雨の音、小川のせせらぎ、邦楽器音などで、日本人はこれらも言語と同様の左脳で聴き、西洋人は右脳で聴いているという実験結果があります。
日本語はこのような擬声語、擬音語が高度に発達しているという点が、特徴の一つでもあるのですね。
私たちが受け継いだこの「日本語の脳」の違いを意識的に極め、その独創性をよりよく発揮して活かしていくべき・・・ということらしいです。

「音楽」の創造の試みの一つの中にも、「楽器を演奏するのではなく、生活の音そのものを一定の時間聴き入る」というのもありますが、そのように拾った音を各自の中でどのように聴き取り、音楽として再構築して感じ取っていくのか、良い方法を考えてシェアし合ってみると面白いことが発見できそうですね!

さて、「生活の中でオノマトペを探してみましょう」という宿題は、楽しんでいただけたでしょうか?

あかいひかり

Aクラス(年少・年中児)

「あかいひかり みどりのひかり」という絵本を使い、「どんな音がするかな?」と様々なオノマトペをみんなにみつけてもらい、それに動きを付けて、テンポやダイナミクスを変化させて遊んでみました。
音を見つけることがメインの課題だったのですが、絵についていろいろ質問していて、みんなが社会的なルールについてよく観察して気付けていることに感心しました。
絵本の題名は「信号」を表しているわけですが、物事の順序や規則、役割や秩序といった物事の把握がしっかり出来てきましたね~。
音楽は法則でもあり、私はこうしたことへの感覚を磨いていく事も、自然描写への感覚を磨いていく事と同じように大事なことと思います。
そこから、音を視覚的な線や形に置き換えて、今回は長さの違いにフォーカスしていきました。
視覚的に違いをはっきりできたら次はやはり動き。
そしていろいろな活動を経験して最後に「たなばた」のうたを音符に置き換えました。

Bクラス(年長児)

こちらもやはり、色々な長さの音と動きについていろいろやってみました。
やっていることを理解できているので、先生の代わりに声を出したり、楽器で音を出したりすることも出来ました。
変化をつけるのがとても上手です。
それをリズムパターンに合成していき、今回のメイン課題は、「付点のついた音符」について。「タイ」で音符を結ぶということでできるリズムを楽しみました!

Cクラス(小学生)

ターナリ―ビートに随分慣れてきたので、今回は6/8拍子の6個の8分音符にフォーカスして様々なリズムの体験と聴き取りをしました。
ターナリ―ビートの音楽の中では、2・3・6という数がキーになります。全身を使い感覚的にこれらの数をとらえていく事が、活き活きとした演奏に結びついていきます。
聴覚や触覚からの情報としてリズムをキャッチし、視覚的なサインである音符に置き換えていく練習です。
伝言ゲームがとてもうまくいきました!

Dクラス

先回の続き。ターナリ―ビートの分割、タイの付いたものを小節単位のつながりにして、その中からリズム内にある抑揚を楽しめるようにしてから、即興的なメロディー創作をしました。
メロディーの創作は、いわばソルフェージュ内容です。
楽譜を見てピッチを正確に歌うということだけではなく、音階や音程の知識をフル活動させて、リズム本来の持つ抑揚をより音楽として美しく仕上げていくセンスを磨いていきます。
多くの音楽に日頃から親しみ、旋律を分析しながら聴いていく力も養えますね!